2013年5月23日木曜日

Windows XPのサポート終了について(続き)

日本マイクロソフト社
Windows本部 Windowsコマーシャルグループ
シニアエグゼクティブプロダクトマネージャー氏は、日経ITプロ誌(WEB版)の
質問に、大枠次のように回答している。

Q.2012年11月時点で、国内法人市場のPCの約40%がWindows XPを利用しているとの
データがある(IDC Japan調べ)。その後、OS移行の進捗はどうか。

A.具体的な進捗状況は把握していないが、肌感覚として、Windows XPサポート終了に
対する認知が広まり、OS移行への取り組みが進んでいると認識している。
当社では、サポート終了まで1年となった2013年4月9日に、OS移行支援キャンペーンを
開始した。300社のパートナー企業と協力して、特にIT管理者がいない中小企業に
フォーカスして情報提供と具体的なOS移行作業のサポートを行っていく。

Q.OS移行の「IT予算がない」という声にどう答えるか。

A.当社の調査では、法人市場にあるWindows XPパソコン約1400万台のうち、約20%は
Windows 7をWindows XPへダウングレードしたマシンだ。
このようなケースでは、ハードウエアを買い替えなくてもOS移行ができる。
まずは、社内のパソコンのスペックを棚卸して、実際に必要なOS移行費用を整理する
作業を行ってほしい。

Q.そもそも、なぜ現時点で大量のWindows XPパソコンが残ってしまったのか。

A.2つの要因があると考えている。まず、「Windows Vista」の開発期間が当初計画
より長期化し、Windows XPが主要OSの座にとどまる期間が長くなったことが挙げられる。
もう1つには、2008年のリーマンショック以降、企業の経営環境が悪化したことがある。

Q.現行OSのサポート切れについて、今から何らかの取り組みはしているか。

A.Windows 7のサポートは2020年1月14日で終了、Windows 8のサポートは2023年1月に
終了する予定だ。
これらの製品のライフサイクルポリシーについても、ユーザー企業と事前にコミュニ
ケーションをしていかなければならないと考えている。

このインタビューから読み取れることは、280万台ほどは、Windows7にアップ
グレードしても、十分動くということだ。(Windows7のアップグレード費用は掛かるが)

残り、1100万台以上は、マシンを入れ替えなくてはならないということに
なるのか。

前回のエントリーでは、スマートフォンやタブレットPCについて触れていなかったが、
業務用に、とくに現場でのプレゼンや、モニタリング結果の表示など、キーボード
での入力を必須としない業務は、これを機会にWindowsから距離を置くようにならざるを
得ないようになるのではないか。

そして、エコシステムから考えると、大量生産、大量消費から、古いマシンでも
LINUXに入れ替えることで、LIBREOFFICEやTHUNDERBIRD,FIREFOXなどOSSの組み合わせ
で、十分実用に耐えるのではないかと想定する。

企業での使用は、基幹系システムの連携などいろいろ課題があると思うが、すくなく
とも個人使用のPCは、これをチャンスにLINUXに乗り換えてはどうでしょうか?


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2013年5月13日月曜日

Windows XPのサポート終了について

Windows XPのサポート終了とフリーソフトウェアへの移行について
考えてみた。

MicroSoft社が、Windows XPのサポート終了を発表した。
Windows XPとOffice 2003のサポートが2014年4月8日に終了する。

いささか旧聞に属するニュースであるが、いろいろ問題のある
内容だと思う。

従来、ウィンテルと呼ばれた時代があったように、ソフトウェア
とくにOSはWindows、そのソフトを動かすCPUはIntelというのが
定番で、ほとんどのコンシューマーやPCユーザーは疑問を持たなかった。
また、Windowsは、WEB閲覧ソフトとして、Internetexplolerを付属品と
してつけ、オフィスで日常的に使われる、ワードプロセッサー、表計算
プレゼンテーションのソフトを、ほぼディファクトスタンダードとして
WORD,EXCEL,POWERPOINTを広く普及させた。
ワードプロセッサーは、一太郎という優秀な変換エンジンを備えた
一太郎(ジャストシステム製)など複数あったが、あっという間に駆逐
されてしまった。

WindowsなどOSは、セキュリティ面の手当てを続ける中で、継ぎ接ぎだらけ
になり、どこかの時点で、全く新しい思想で構築することは当然だ。
同時に、古いOSをサポート続けることがコスト的に企業として成立しない
こともわかる。
ある調査によれば、2009年に出荷されたうち、100万台ほどのXPマシンが
国内市場に残る。それ以前に出荷された製品を合わせると、この数はさら
に増えると計算している。

このマシンをどうするか。

選択肢は3つ。

1.廃棄して、WINDOWS8だか7が搭載された機種に乗り換える。
2.ハードはそのままで、Windows8だか7のソフトを購入して、
  OSを切り替える。
3.ハードはそのままで、LinuxなどOSSに乗り換える。

1.はあまりエコロジカルではないだろう。まだ十分に稼動する
マシンを廃棄するのは、環境面へのインパクトが大きすぎる。
また、パソコンメーカーは、儲かる(?)のかもしれないが、
今後もまた、同様な問題を抱えこむこととなる。
すなわち、クラッカー(あえてハッカーとは呼ばない)の攻撃と
いたちごっこで、新しいOSがでる度に、マシンを切り替えなくては
ならなくなる。
すでに、個人は一昔前のスーパーコンピュータや、大昔のIBM360
といったホストコンピュータといわれるマシンの性能をはるかに
超える性能をもったマシンを手にしている。このような優秀な
マシンを、廃棄するなど「もったいない」し、資源の回収やレアアースの
再利用にしても、その社会的なコストは、だれが負担するのか。
結局は、めぐりめぐって個人の税的な負担に帰結するのではないか。

2.のOSだけ切り替えるという方法。
新しいOSは、最新のCPU性能で最適な能力を発揮するようになって
おり、WINDOWS8はとくに、タッチ式ディスプレイに対応するように
最適化されており、タブレット式PCならいざ知らず、旧式のキーボード
とディスプレイが分離したマシンで、どう活用できるのか、いささか
不明である。

3.さて、Linuxである。特にUBUNTUはデスクトップ版として、Windowsに
優るとも劣らない、ユーザビリティとアプリケーションを利用できる。
オープンソースソフトウェアであり、基本的に無料で利用できる。
オフォス系のアプリケーションも、LIBRE OFFICEで、ほぼ
MicroSoftのオフォイスアプリケーションと互換性が保てる
(あくまでも、ほぼで完全互換ではないことに注意!)

このWEBサイトのアクセス分析によれば、
ここ一ヶ月の閲覧OSを分析すると、
os-windows     664
os-windows-xp    561
os-windows-server-2008 77
os-windows-vista-server-2008 25
os-unknown-windows 1
os-os-unknown 68
os-unix 65
os-linux 65
os-macintosh 25
os-robots 1
となっている。

まだまだLinuxは、少ないとはいえ、windowsの約10%を占める
ようになったとも言える。

そこで、第三の選択肢、「LinuxでRe-Birthしよう」と考えた。

Re-Birth トヨタのRe-bornにあやかるわけではないが、
Linuxのディストリビューションをうまく選択すれば、もともとXP
が動くマシンなら、大部分のマシンがエコシステムとして生きるのでは
ないかと踏んでいる。
なにせ、Windows2000用のマシンをLinuxで再利用しているのだから
間違いない。

私たちでなにが出来るか。

次のエントリーから提案していきたい。

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